目次
●第四講 宇宙空間の利用
16 衛星の基礎知識@
*無重量とはどんな状態か?
*軌道に乗るとはどういうことか?
*軌道を回っている宇宙飛行士は「永久落下状態」にある
*大気の抵抗──軌道に乗る/はずれる際の重大要素
*三種類の衛星軌道──LEO、GEO、MEO
17 衛星の基礎知識A
*GPS衛星はMEO(地球中高度衛星)の一種
*偵察衛星──高解像度を求めるならLEO(低軌道)になる。
「自動車のナンバーを読みとれる」はウソ
*偵察衛星──低軌道なので撮影時間は一〜二分。
この時間をねらってカムフラージュ工作が行われる
*偵察衛星──地球の自転で目標物がずれる問題も。
「衛星による地球全体の監視」は都市伝説
*ロケット──九六パーセントのエネルギーを無駄にする
非効率な乗り物
*ロケットの代替案──宇宙エレベーターはめど立たず。
秒速八キロを超える飛行機は開発中
18 重力を応用したテクノロジー
*重力とは?──万物にはたらく力。物体の質量に比例して増大する
*重力加速度とは?──万物にはたらく加速させる力。
一gの加速度→一秒ごとに時速三五キロずつ物体を加速させる
*重力を利用して、氷や石油や隠れたクレーターや
秘密のトンネルを探すことができる
19 人類の宇宙進出
*スペースシャトルは危険な乗り物。一〇〇回のうち二回しか
死亡事故が起きていないことが驚異
*NASAのPR活動に目を曇らされてはならない
*有人シャトルはコスト高で科学研究に適してもいない。
シャトル使用のゴリ押しが科学の発展を阻害している面も
*コスト安の無人機で十分。この二〇年間の宇宙計画の成果は、
無人機によるもの
*有人飛行はコスト低減をし安全性を高めてからにすべき
*シャトルを安全にすることはできない。二%の確率で
人命を犠牲にする価値があるのか再考すべき
20 不可視光線による監視
*赤外線放射──熱で電子がふるえ、
電子のふるえで生じた波が赤外線になる
*赤外線五〇ワット(電球並み)を人体は放射している。
アフガンの雪山でのビン・ラディン捜索でもこれが利用された
*赤外線探知衛星──赤外線放射量から地球の表面温度などを測定。
ハリケーンなどの気象変動を予測する
*赤外線暗視装置──アメリカ軍における活用の実例
*赤外線を放射する物体を追跡するスティンガー・ミサイル
*レーダーの原理と応用
*レーダーから身を隠す技術──ステルス
*レーダー・イメージング──
撮影や武器発見用途への応用も可能
*X線の原理と応用技術
●第五講 地球温暖化
21 温室効果
*温室効果自体は生物の生存に必要。問題は二酸化炭素などに
妨げられて地球外への熱放出がされにくくなっていること
*二酸化炭素とは何か?
実際、どの程度増加しているのか?
*温暖化をコンピュータで計算する──
現象が複雑なため計算は不確実なものに
*温暖化の原因が人間の活動である可能性は九〇パーセント
*二酸化炭素増大によるもう一つの危険──
海水の酸性化による海洋生物への悪影響
*温暖化と混同されがちな別の問題──オゾンホール
22 証拠@
*ショッキングな映像を流し、温暖化と無理矢理関連づけるのは、
科学ではない
*一般の人々が「知っている」ことの多くは
歪曲、誇張、「ためにする説」に根ざしている
*事実を誇張した政治家と科学者が信用を失った実例
*証拠がウソだったからといって、
温暖化そのものがウソということにはならない
*歪曲──南極の氷の融解を温暖化の証拠とする人々は、
事実をゆがめている
*歪曲──温暖化でハリケーンの被害額が増大しているとの主張も、
事実をゆがめている
*歪曲──『不都合な真実』で取り上げられた死んだシロクマも、
事実をゆがめた例
*誇張──ハリケーンの増加を温暖化の証拠とする主張は、
科学的ではない
23 証拠A
*ためにする説──温暖化最大の根拠とされていた
ホッケースティック曲線のデータは極端に偏っていた
*『不都合な真実』のCO2増大グラフのトリック──
原因と結果が逆に見えてしまう
*『不都合な真実』はプロパガンダであり、科学ではない
24 役に立たない解決策
*一般に有効と信じられている方法の多くが、
解決策になりえない
*水素の活用──超軽量自動車の実現・普及などがない限り、
解決策にはならない
*水素はそもそもエネルギー「源」ではない。
水素をつくるために別のエネルギーが必要
*電気自動車──根本的な問題はバッテリー。
エネルギー貯蔵率がガソリンの約三〇分の一しかない
*電気自動車──コスト節減になるというのもまやかし。
安全で質の高いバッテリーは高くつく
*プリウスもバッテリーの限界には勝てない
*電気自動車──コスト安で信頼性が高い鉛酸バッテリーも、
エネルギー貯蔵率が悪すぎる
*核融合──今後二〇年間は商業融合炉が実現する見込みはない
*太陽エネルギー──現在のテクノロジーのレベルでは、
コストが高くつきすぎる
*リサイクル──新聞紙再生や生分解性プラスチックの利用は、
むしろやめたほうがよい
*京都議定書──解決策にならない。
中国・インドなどの途上国に実行可能な策が必要
25 誰にでも実行可能な解決法@
*「快適な省エネ」の推進を
*冷蔵庫の省エネ化とその普及によって、
実際に膨大な省エネを実行できている
*電球型蛍光灯に変換すると使用電気量は四分の一に
*赤外線を反射するペンキを建物・車・街路に使用して
ヒートアイランド化を防ぐ
26 誰にでも実行可能な解決法A
*七〇年代の石油危機のとき、
アメリカでは一年に四%ずつ省エネ率が向上した
*いまから年二%の省エネ率向上を続ければ、五五年後には
いまの三分の一で同じ生産が可能になる
*懸案の世界人口の増加も九〇億〜一〇〇億でピークに。
以後は徐々に減っていく
*二一〇〇年に世界人口が一〇〇億になっても、
年二%の省エネ率向上で全世界が欧州の生活水準で暮らせる
*エネルギー使用量の増大分を勘案しても、
年三%の省エネ率向上でまかなえる
*自動車の効率向上──いまの車は過去の時代の遺物
*効率向上のためにハイブリッド車の性能アップと普及を
*効率向上のために軽量化を
*ハイブリッド車が将来の主流になる。ただこれだけでは
CO2問題の解決にはならない
27 新しいテクノロジー
*CO2増大対策の第一の柱は省エネ。第二の柱が新テクノロジー
*バイオ燃料──サトウキビ原料のエタノールは、
トウモロコシ原料のエタノールよりずっと環境にいい
*バイオ燃料──エタノールはガソリン代わりに使える。
とくにミスカンザスという植物が有望
*太陽光集光装置──コスト低減が問題だが、
高効率電池やCIGS電池などが有望
*安全な原子力発電所──ペブルベッド原子炉が有望
*クリーンな石炭発電──
二酸化炭素回収・貯留(CCS)技術が有望
*クリーンな石炭発電──
ガス化複合発電(IGCC)技術も有望
*炭素クレジット──問題はあるが有効
*再生可能エネルギー──地熱、風力などの可能性
*楽観は許されないが、最大の敵は悲観的になりすぎること
T巻 目次
●第一講 テロリズム
1 九・一一事件──何が起きたのか?
2 テロリストと核兵器
3 バイオ・テロ
●第二講 エネルギー問題
4 エネルギー問題の知られざる真実@
5 エネルギー問題の知られざる真実A
6 太陽エネルギー
7 石油の終焉?
●第三講 原子力
8 放射線の基礎知識
9 放射性物質の基礎知識
10 核兵器を知る@
11 核兵器を知るA
12 原子力@
13 原子力A
14 核廃棄物
15 核融合制御
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