税金投入で生き延びる
巨大金融機関とは対照的に、
自己責任で生き残りつづけてきた、
リスク管理の達人たちの物語。
2007〜2009年の金融危機から本気で学ぼうとするのなら、リスク管理の堅実さを
むねとするシンプルな機関を奨励(しょうれい)する必要がある。資本を、
納税者の負担で成り立つ金融機関から、みずからの足で立つ金融機関へシフトし
なければならない。大きすぎてつぶせない機関を縮小し、小さくてつぶれやすい
機関に肩入れしなければならない。A・W・ジョーンズおよびその後継者の物語
は、金融スーパーマーケットに多少なりとも代わりうる存在があることを教えて
くれる。驚くなかれ、金融の未来はヘッジファンドの歴史のなかにあるのだ。
(本書より)
「よく取材されており、バランスがとれている。経済に関心のある人なら気軽に読める良書だ」
――ハーバード大学 グレゴリー・マンキュー教授
<著者紹介> セバスチャン・マラビー(Sebastian Mallaby) ジャーナリスト。オックスフォード大学で近現代史を学んだのち、英国『エコノミスト』誌の記者となる。南アフリカ共和国のアパルトヘイト撤廃時の取材、日本特派員、ワシントン支局長等を歴任。その後、米国『ワシントン・ポスト』紙の編集委員に。現在は『ニューヨーク・タイムズ』『フィナンシャル・タイムズ』紙等に寄稿しながら、外交誌『フォーリン・アフェアーズ』の発行元として知られる米国の非営利団体・外交問題評議会の上席研究員も務める。本書以外の著書に、アパルトヘイトを扱ったAfter Apartheid、世界銀行をテーマとしたThe World's Bankerがある。本書は取材に4年をかけた著者の集大成であり、ビジネスブックアワード(『フィナンシャル・タイムズ』紙とゴールドマン・サックス社が協賛)の2010年度最終候補作、ジェラルド・ローブ賞(経済・金融分野の優れたジャーナリズム活動に対して贈られる賞)の2011年度受賞作となるなど、きわめて高い評価を得ている。
<訳者紹介> 三木俊哉(みき・としや) 企業勤務を経て、翻訳者。訳書に、『スティーブ・ジョブズの流儀』(武田ランダムハウスジャパン)、『アップルとシリコンバレーで学んだ賢者の起業術』『完全網羅 起業成功マニュアル』(以上、海と月社)など。
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