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サイエンス入門T
『世界を騙しつづける科学者たち 上』

著:ナオミ・オレスケス+エリック・M・コンウェイ
訳:福岡洋一
刊行日 2011/11/29
四六上製(188×130)ハードカバー。313ページ。 本文1色刷。
SBN978-4-903063-52-2 C0020
1900円(税込2090円)

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米国の中枢からニセ情報をバラまく、

「御用学者」の実態! 

一部のエリート科学者たちが特定の企業・政治的団体と癒着し、いかにして反科学的活動をしてきたか。恐るべき事実を描く全米ベストセラー! 

少数の科学者たちは、科学的証拠に挑みかかっていった。初期において、こうした取り組みの費用の多くを出していたのはタバコ業界だったが、やがて財団、シンクタンク、化石燃料業界から資金が提供されるようになった。……自然界の真実を明らかにすることに身を捧げた科学者がなぜ、間違ったことを故意に伝えるのだろうか。そしてマスコミはなぜ、何年経っても彼らの言葉を引用し続けるのだろうか。私たちがこの本で取り上げるのは、そういう物語だ。最も重要な問題について混乱をまき散らした、科学者のグループについての物語。事実と戦い、疑念を売りつけることについての物語だ。 (本書より)

「ナオミ・オレスケスとエリック・M・コンウェイが疑念の政治について書いたこの本は、捏造された論争によって故意に科学を混乱させる行為が、さまざまな結びつきのなかで長期にわたって続いてきたことを解き明かしている。明晰で、科学的に信頼でき、歴史としても説得力がある。われらの時代についての、熱情にみちた、欠くことのできない一冊だ」

——ピーター・ギャリソン教授、ハーバード大学(科学史)

 

<著者紹介>
ナオミ・オレスケス(Naomi Oreskes)
カリフォルニア大学サンディエゴ校教授。専門は科学史。『サイエンス』誌に掲載された "Beyond the Ivory Tower"(象牙の塔を超えて)は、地球温暖化否定論に対する戦いの里程標となった。著書に、The Rejection of Continental Drift: Theory and Method in AmErikan Earth Science(大陸移動の否定──米国の地球科学研究における理論と方法)、Oxford University Press などがある。

エリック・M・コンウェイ(Erik M. Conway)
NASAジェット推進研究所(JPL)の研究員。Atmospheric Science at NASA: A History(NASAの大気科学——ある歴史)など、4冊の著書がある。

<訳者紹介>
福岡洋一 (ふくおか・よういち)
1955年生まれ。大阪大学文学部卒(英語学)。翻訳者。
訳書に、『ビーイング・デジタル』(アスキー)、『「複雑系」を超えて』(アスキー、共訳)、『古代文明の謎はどこまで解けたか T〜V』(太田出版)、『懐疑論者の事典 (上下)』(楽工社、共訳)、『幻想の古代史 (上下)』(楽工社)、『コールド・リーディングー―人の心を一瞬でつかむ技術』(楽工社)など。

目次

*歴代米国大統領の在任期間
*登場人物紹介 

●序章 

●第一章 疑念の売り込み 

●第二章 戦略防衛、「事実」の構築、ジョージ・C・マーシャル研究所の設立 
  「チームB」の誕生 
  スター・ウォーズ計画──戦略防衛構想(SDI) 
  戦略防衛から核の冬へ 
  ジョージ・C・マーシャル研究所 
  科学に対する全面攻撃 

●第三章 疑念の種をまく──酸性雨 
  政治的行動、米国とカナダの不一致 
  レーガンのホワイトハウスにおける懐疑論 
  第三の意見を求めて 
  ニーレンバーグの酸性雨ピアレビュー・パネル 
  操作されたピアレビュー 
  操作に関わっていたニーレンバーグ 

●第四章 対抗のための物語──オゾンホールをめぐる戦い 
  オゾン戦争 
  オゾン層の穴 
  柔軟性のある規制 
  北極にもオゾンホール? 
  対抗するための物語 
  いったいどうなっているのか? 

  *注 

■下巻
●第五章 「悪い科学」とは? 誰が決めるのか?──二次喫煙をめぐる戦い 
●第六章 地球温暖化の否定 
●第七章 否定ふたたび──レイチェル・カーソンへの修正主義者の攻撃 
●結論──自由な言論と自由な市場 
●エピローグ──科学の新しい見方

 

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